今年も戻ってきたヨーロッパアマツバメ

数日前にヨーロッパアマツバメが入っていくのを目撃し、今年も戻ってきて巣作りをしていると思われていた(ヨーロッパアマツバメたちは基本的に毎年同じ場所で営巣・繁殖する)向かいの建物の角に、突然工事の足場が組まれ、巣がある部分も鉄パイプで囲まれてしまった。ヨーロッパアマツバメは野生動物保護の対象となっているはずで、もし建物に巣がある場合には、営巣・繁殖の時期にはその部分を足場や安全ネットで覆うような工事をしてはならない等の法律があるはずだが、どうやら建物の主は巣の存在に気づいていないか、あるいは法律を無視しているようだ。

足場が組まれたのを発見してすぐ、市の担当部署に報告をしたが、まだ返信はない。そして、今はいよいよ足場全体を覆う安全ネットがかけられようとしている。昨日はほぼ一日中巣がある部分を観察していたが、数日前まで頻繁に出入りしていたヨーロッパアマツバメの姿は一度も見ることができなかった。もしかすると彼らは危険を感じて営巣をあきらめてしまったのかもしれない。

なんともやるせなくて、出来ることなら今すぐに足場を解体したいぐらいの憤りを覚えているが、何もできない辛さをせめて言葉にするためここに記すことにした。後ほど、この街の情報をシェアするグループにもチェコ語でこの事実を投稿し、市役所にも再度連絡するつもりだ。こうした出来事に遭遇するたびに人間としてこの地球上に存在していることがつくづく苦痛になる。

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市役所に再度電話で連絡をしたところ、担当者がすぐに動いてくれることになった。市役所の担当者曰く、やはり、自然環境保護を目的とした法律を無視した工事や修繕が行われることはよくあるとのことだった。