ふと会いたくなる人、ただしばし時をともに過ごしたい人

時々ふと会いたくなる人と、一度は会っておきたい人に、会っておかなければならないような気がしている。なぜかわからないけれどそう感じるので、そう遠くないうちに何人かの人々に会いに行くつもりだ。 その人がいる場所まで自ら出向いてでも会いたい存在はそう多くはない。それは、“いつか会いましょう、しかし会えなくてもそれはそれでいいでしょう”という相手ではなく、“なんとしても会いたい”から会いに行く相手だ。 今回そう感じて会いに行くつもりでいる人たちとは、普段から頻繁に言葉を交わすようなことはなく、ごくたまにメールやメッセージでやり取りをする程度だ。だけれども、時々ふと彼らに会いたくなることがある。話をしたいとか聞きたいとかではなく、ただ顔をあわせてしばし時をともに過ごしたいのだ。 そもそも最近のわたしには、日頃から頻繁に言葉を交わす相手はV以外にはほぼいない。振り返ってみれば、2020年以降、わたしの生活は劇的に静かになった。人に会う機会がほとんどなくなっただけでなく、メッセージなどのやり取りも随分と減少した。自分が本当にやりたいことに専念できるこの静かな日々は快適で、すっかり満足している。…

要らないもの

2年前の夏に母が死んだことにより、望んだわけでもないのに抱えることになってしまった不要を、手放す方法が見つかってほっとしている。重荷になっていたものから自由になれる道が見つかって嬉しい。 身軽でいたい。必要なものは自分で手に入れるし、自ずとやってくる。それだけで十分。…

抜け殻たち

年を追うごとに日本で暮らしていた頃の記憶がますます曖昧になっていく。先月ネット上で偶然再会した人と、そもそもどうやって出会ったのかや、以前に顔をあわせたことがあったかどうかなどがまるで思い出せなかった。 当時とは自分の在り方も生き方もすっかり違ってしまったからか、たくさんのことが抜け落ちて、抜け殻のように散り散りに消えてしまった。…