習慣を捨て、行動し、自分を動かすプログラムを書き換えていくこと

> 人は自分を騙す。勤勉に騙す。「欺瞞とはおさらば、正直に生きる」と心の底から思った直後に、形状記憶合金のように早くも自分を騙し出す。習慣を維持することが人間の中核のプログラムだ。すぐ行動し、し続けて、このプログラムをこつこつ書き換えることでしかループのパターンは変えられない。 — 木葉功一 (@kibakoichi) January 26, 2020 [https://twitter.com/kibakoichi/status/1221428841328939015?ref_src=twsrc%5Etfw] この木葉功一さんの一連のツイートを読んで思い出したのは、12月にジャーナリストの伊藤千尋さんと話したことだ。それは、自ら行動し、慣れた環境と状態を捨てて変化を起こした人を見て、「すごい!」等と感化され、「わたしも行動しよう!」と思っても、結局は行動しないまま元の状態に留まる人の方が多いという話だ。 わたしが日本での仕事と生活を全放棄したのも、木葉さんのツイートに書いてあるように、何度も体を壊しつづけた挙句、猛烈な虚しさに襲われてどうにもならなくなったからだった。その後すぐ、そ…

怪奇現象が起きる建物から出て、知らない街を歩く夢

今朝方見た夢の話。 わたしは、知らない街にある大きな建築物の中にいた。その建物はかなり古い上に、複雑な歴史を経てきており、夜になるとたくさんの幽霊が現れるということだった。夕暮れが近づいてきたので、わたしは、オカルト現象に遭遇しないうちにそこを離れようと、出口へ向かった。 廊下を歩く間に、建物の気配が変化していくのがわかった。床や天井や壁には、そこかしこに赤黒い染みがじわじわと浮かび上がってきた。恐怖はまったくなかったが、それでも「早くここから出た方がいい」と感じ、わたしはもう一人の女性(友人だったかもしれない)とともに急いだ。 速やかに建物から出た後、わたしたちは大通り沿いの商店街を歩いた。そこは、日本の地方都市のようでもあり、また台湾のようでもあり、それでいて東欧の街のようでもあった。わたしたちは小さなアンティークショップに立ち寄り、所狭しと積み重なる品物を手に取りながら「次にあの建物へ行く時にはこれを持参するといいのでは」などと話していた。 それから、わたしたちは別々の場所へ向かうようだった。彼女の行き先を尋ね(すると、視点が空から見下ろす俯瞰図に変わった)、経路を教えて…

彼/彼女という第三人称

職場のメンバーと言語について話していたら、一人がわたしに「なぜ日本の人は、英語の会話の中でよくhe/himとshe/herを間違えるのか」と尋ねてきた。実際にわたしも、自分では「彼女が」と言ったつもりが「he」と口にしていて、会話の最中に指摘されたことがある。 それで思い出したのは、日本で母を含めて数人で話をしていた時のことだ。母について何かを尋ねられたわたしは、隣にいた母を示しながら「彼女は~」と説明しながら、ふと「日本語の会話ではこういう呼び方はあまりしないかもしれない」と感じた。 「彼/彼女」という日本語の人称代名詞は、書き言葉では目にするけれど、会話の中で使われることは少ない。 さらに同じ同僚から「では、日本語では『彼/彼女』という言葉を使わずにどうやって会話が成立するのか」と尋ねられた。多くの場合、固有名詞(名前)または肩書・役割名が用いられるか、場合によっては指示代名詞が使われている。そして、主語や目的語が完全に省略されることも少なくない。 もしかしたら、そういった母語(日本語)の特徴が、わたしをはじめ日本語話者が英語会話の中でheとsheを無意識に混同してしまう原…

イスラエルで母と落ち合う夢

イスラエルで母と待ち合わせる夢を見た。わたしたちは、居心地のいいカフェのような空間に並んで座り、チェコからイスラエルへ出向いたわたしと、日本から来た母、どちらの飛行距離が長かっただろうと話していた。わたしは、きっとチェコからの方が近いと言った。わたしたちの隣には、修道服を身に着けた女性が静かに座っていた。…

事象はいつでもシンプルだ

12月半ばから待たされていたやりとりが、人の助けを得た(チェコ人ににわたしに代わって担当者へ電話をかけてもらい、チェコ語で事情を話してもらった)ことによってようやく進み、締め切りにぎりぎり間に合った。その担当者は、わたしが何度催促しても返事すらしてこなかったが、代理人がチェコ語で電話をかけたところ即座に動いた。 わたしとしては「あなた、12月の時点で『I will send you as soon as possible』と返信してきてたじゃない」「同じ内容を3度もメールで確認したじゃない」「顔を合わせた際にも『重要で緊急だ』と念押ししたじゃない」等々思うところはあれど、「ここはチェコ、日本のようにはいかないよ」と言われたら納得するしかない。最終的には間に合ってよかった。 チェコに来てから、仕事でもプライベートでもこういう状況は既に何度も経験してきて、すっかり慣れた。しかし、特に金銭が絡んでいる場合には、より速やかに相手を動かすため(さらに言えば相手を逃さないため)の技と知恵を身に着ける必要はある。 初めてチェコに送り込まれた4年前に比べれば、わたしは随分タフになった。語学をはじ…

どこから来て、どこへ行くのか

「自分がどこから来たのかを見つけ、どこへ行くかを定める」のを、この人生の目的にしよう。そう意図すれば、地球上でのあらゆる体験をそのために活用できる。物質的制限のある肉体を持つ存在だからこそ見えることがある。どうせならば、元来た星へ還るのではなく、さらにその先を目指すのがおもしろい。 『星』 山尾三省 星を見て つつしむ 星を浴びて いのちを甦らせる 星を定めて 死の時を待つ 星を見て はなやぐ 星を浴びて 法を浴びる 星を定めて 天にまじわる 星を見て 究極する 星を浴びて 地に還る 星を定めて 星に還る 最近、この詩をよく思い返している。…

オリオンの三ツ星

日本からの帰り道、アムステルダムからプラハへ向かう飛行機の窓から、まるで手が届きそうなぐらいにはっきりとオリオンが見えていた。風邪の兆候が出ていたので途中で眠ってしまったが、それまでずっと窓枠にもたれて、大きな砂時計の形を描く星々を眺めていた。眠りに落ちる間際、プラハへ戻ったら、アルニタク、アルニラム、ミンタカへ行ってみようと決めた。 数ヶ月前、実家の家紋に描かれている三つの丸が、オリオンの三ツ星であることを知った。祖母、母、わたしと、三代続けて同じ干支のほぼ同日(三月三日、祖母だけは四日)に生まれたので、そうだったかと妙に腑に落ちた。 そして、今朝ふと、わたし、母、祖母の三人を、アルニタク、アルニラム、ミンタカになぞらえて眺めることを思いついた。わたしと母はまだ地球上に肉体をもって存在しているため、物質的な条件に限定されるが、三年前に死んで固形存在でなくなった祖母は非局在だ。まずは、夢の中で祖母にコンタクトしてみよう。…

鼻と悲しみ

わたしは風邪をひくといつも後鼻漏の症状が長引く。これは、つい後回しにして抑圧していた悲しみや涙、怒りが、膿という形で現れているのだろう。幼少期はよく耳鼻科に通った。年明けに風邪をひき、しばらく寝込んでいたが、それによって鼻の症状に何が現れるかを思い出した。 肉体を通して現れるものはすべて内なる力の表出/表現だ。…