山奥にある巨大な宗教施設、大音量のクラシック音楽、ファサードに刻まれた古代文字

ソファーで寝落ちしている間に見た夢の話。 自宅という設定の知らない場所の裏に深い山があり、これまで通ったことのないルートで歩いてみることにした。山を奥へと進んでいくうちに、いつの間にかわたしは巨大な邸宅の屋根の上を歩いていた。コンクリート階段の隣にはリゾートホテルにあるような豪華な造りのプールが見える。Ⅼ字型の階段を降りると、そこは邸宅の入口だった。その佇まいは、まるで山奥に隠された巨大要塞のようだ。建物のファサードには古代文字か文様が刻まれていて、入口付近ではクラシック音楽が大音量で流れていた。どうやら誰かが2階で音楽を流しているらしい。 2階のバルコニー部分に女性らしき人影が見えたので、見つからないよう素早く立ち去った。元来たルートへは戻らずに、邸宅の入口から真っ直ぐに延びる舗装された道を歩く。すると、道を挟むようにして広がる邸宅の屋根の上や庭を多くの人々が歩いているのが見えた。そこは、ある種の人々には観光地として知られているようだ。 歩いているうちに住宅地へ出た。なぜかそこは、わたしが生まれ育った日本の町(実際の町並みとは異なっていたが、町名がそうだった)で、「あれ?ここ…

覗き魔との遭遇と捕獲、そこから気づいた棲み分け認識と自覚の重要性

一昨日の夕方のこと。自宅の最寄り駅に隣接するショッピングモール内のトイレで覗き魔に遭遇した。個室で用を足している最中、隣の個室の扉が閉まる音を聞いたが、その後が妙に静かだったので、何だか変だと感じてふと見上げたら、知らない男の顔がこちらを覗いていた。男と目があった瞬間、驚愕と恐怖で全身が凍りつきそうになったが、即座に大声を上げて個室から飛び出した。次の瞬間、「絶対に捕まえてやる!」という猛烈な思いが腹から沸き起こり、猛スピードで手洗いスペースを抜けて、外へ出て助けを求めた(「Pomoc!」というチェコ語を初めて実際に口にした)。 犯人が逃走しないようトイレの入口を注視しながら、フードコートにいたパートナーを大声で呼び寄せ、彼を見張りに立たせて、わたしは警備員を探しに走った。警備員はすぐにやってきた。おそらくわたしの声が聞こえていたのだろう。「女子トイレの中に男がいて、個室の中を覗かれた!」と訴えたところ、彼は即座に中へと入り、すぐまた出てきて「目撃した男に何か特徴はなかったか。」とわたしに尋ねた。わたしは「目から上しか見えなかったが、おでこが広く、ちょっと禿げかかっていた。」と答えた…

画家のアトリエで風景画を描く夢と、馴染みのあるおかきを食べる夢

今朝見た夢の中で、わたしは画家のアトリエで絵を描くことになった。アトリエまでは別の男性が案内してくれた。画家が簡単な指導をしてくれるという。大きなキャンバスには既に下絵が描かれていて、画家はまず空の部分から色を塗り始めた。紺、青、白など複数の絵の具をざっざっとキャンバスに乗せた後、筆でグラデーションを作っていく。わたしも彼と同じように筆を使って空に色を重ねていった。そうしているうちにすぐ要領がつかめたので、次は自分一人で空の下に広がる風景の部分に取り掛かることにした。 パレットに複数の絵の具を絞り出し、手元にあった小さなグラスに水(または油か)を入れて、一本の筆を口にくわえながら、もう一本の筆で素早く色を重ねていった。キャンバスに描かれていたのは、広大な大地に無数の岩が尖塔のように切り立つ風景だった。画家は既に他の作業に取り組んでいて、その絵の仕上げはすべてわたしに委ねられていた。絵に関しては何も指示はなかったけれど、わたしはどんな色を乗せて、どのように描いていけばいいのか直観的にわかっていた。途中、わたしをアトリエへ案内した男性が「ここはもっとこうしたほうがいいのでは」と言ってきた…

城の近くの坂道でこの世ならざる者たちのことを思う

昨日もまた仕事帰りに坂道へ出向いた。プラハ市内で坂道があるエリアといえば丘の上に建つ城の周辺だろう。普段は利用しない路線で向かおうと、職場近くの停留所からバスに乗ってマロヴァンカヘ向かい、そこから22番トラムに乗ってケプレロヴァ(ケプラー通り)へ。ティコ・ブラーエとヨハネス・ケプラーが並んで空を見上げる銅像を横目に見ながら城の方へと坂を下った。 城の周囲を歩くのは久しぶりだ。観光客が集まる昼と、人が少くなる夜とでは、あたりの気配がまるで異なる。夜にこのあたりを歩くのは楽しい。昼間は姿を隠しているこの世ならざる者たちが顔をのぞかせるような気がする。もしかしたら、角を曲がったところで妖怪とばったり出くわすかもしれない。そんなことを思いながら、長らく空き家だらけとなっているアーケードや、廃墟化しているアパートの窓を覗きこんでみる。そういえば、錬金術博物館のそばの16世紀に建てられた家に住んでいる人が「うちにも幽霊は出るよ。たいてい台所に現れる。うまく一緒に暮らしているよ。この辺では当たり前のことだ。」と言っていた。 わたしがまだ日本とチェコを行き来していた頃、やはりマラー・ストラナ地区…

夢を意識的に体験する

夢に意識的になると、眠っている間の時間が起きている時と同じかそれ以上に楽しくなる。肉体が眠っている間に見る夢は、当然ながら肉体的(物理的)限界を超えている。つまり、夢というのはこの地上的な意味や理解を超えている。だから、無理に限られた解釈に落としこむよりも、そのままを味わうのが楽しい。 夢を楽しんでいると、起きている間の体験と、眠っている間の体験、二つの次元や世界を生きているような感じになる。そしてまた、二つに分かれているように思えるけれど、それらは実はひとつなのだとも感じられる。こちらとあちらの境界(自我への執着)がなくなっていくのがまたおもしろい。…

窓の外のホームレス男性、山吹色の服を着た友人、二人の男性との同志的関係

今朝方見た夢の話。わたしは現在暮らしている場所に似たアパートの1階または2階に住んでいた。窓から外を見ると、道路の上に跪き、広げたごみの中から食べ物を探しているホームレス男性の姿が目に入った。大きな体つきをした金髪の若い男性で、彼はフードのついたクリーム色のトレーナーと帽子を身につけていた。わたしは、ちょうどパートナーが焼いたばかりのjablečný závin(アプフェルシュトゥルードゥル)があるからそれを彼にあげようと思った。 別の夢では、わたしは友人と二人でトレーラーハウスに滞在していた。わたしたちはどこかへ出かけるために身支度をしていて、彼女は「この組み合わせはどう?」とわたしに尋ねてきた。それは山吹色のワンピースに同色のブーツ、グレーのタイツ、黄色のバッグというコーディネートで、全身びっくりするほど鮮やかだったが、わたしは「いいね」と答た。かなり目立つだろうけれど、実際にその色は彼女によく似合っていたし、彼女自身も嬉しそうだったので、本当にいいなと感じていた。 また別の夢の中では、わたしはある男性のパートナーということになっているけれど、実はそれとは別に本当のパートナー…

爆破予告のために職場で避難指示が出た今日のこと

職場の入口に到着したとほぼ同時に、男性の声による全館放送が始まった。「爆弾を仕掛けたという通報があったため全員建物から出て避難するように」との指示だった。既に荷物をまとめていた他のスタッフとともに外へ出たら、付近には既に警察が到着していた。わたしの職場の周辺は複数の大学が集まるエリアなのだが、各大学施設にも同じように全員への避難勧告が出されたようだ。 大学施設の一部は既に入口が封鎖されて複数の警察が集まっていた。しかし、そのすぐそばでは、何人もの学生たちが「Dynamit, Dynamit(ダイナマイト、ダイナマイト)」と歌うチェコの有名なバンドの曲を流しながらお菓子を食べて集っていたのはおもしろかった。いかにもチェコという感じだ。 わたしたちは、時々ランチを食べに行くオフィスビルで事の成り行きをしばし待つことにした。もしかすると、予定よりも早く「爆弾はありませんでした」という発表がなされて、職場に戻れるかもしれないと思ったからだ。早めの昼食を食べた後は、カフェでミーティングやその場でできる仕事をしていた。しかし、どうやらやはり明日まで職場のある建物へは入館できないようだったので、…

アンタレスは夢の中では高級ホテル

昨夜は「アンタレスに行くよ」と言ってから眠りについた。眠る前にはいつも様々なビジョンを見る。たまにそれがあまりに鮮烈で一旦目が覚めてしまうことすらある。昨夜はいくつかのビジョンを追っているうちにすーっと眠りに落ちた。 いくつも夢を見て、何度か中途覚醒もしたが、朝になって覚えていたのは二つのシーンだけだった。一つは、どこかの高級ホテルのレストランで、4名用のテーブルが空いているか尋ねているシーン。結局テーブルは空いていなかったのであきらめ、わたしは自分が宿泊している部屋に戻った。 アンタレスを意識するとよく高級ホテル(豪華な造りのホテルのロビーやラウンジ、設えのいい広々とした客室など)の夢を見るので、多分アンタレスはそういうところなのだろうと思っている。 もう一つの夢には、長らく連絡も取っていないチェコの知人が出てきた。夢の中で彼はトランペット奏者として小編成の室内楽団に参加していて、これからコンサートが始まるという。場所はなぜかわたしの昔の実家の部屋で、時間は夜の12時半頃だった。わたしはびっくりして「え、こんな夜中に演奏したら音が周辺に響き渡ってしまうよ」と言ったが、彼は…