香りは形のない記号

先日初めてチェコのメーカーが販売する精油を購入してみたが、いずれも思っていた以上に香りの質が高くて驚いている。オークモス、オリスルート、ラブダナム、トンカビーンズ、フランキンセンスなど、特に好きな香りの瓶をいくつかデスクの上に置いておき、時々蓋を開けてはその芳香を嗅いでいる。 ここ数日はぼんやりと香りのレシピを頭の中で組み立てていた。まずはVのオフィス用の香り。シダーウッドアトラスとサイプレスに、パチュリ、ラベンダー、ベルガモット、マンダリンをあわせてみるつもりだ。鎮静と高揚、リラックスと集中のバランス。森の中のような静けさと、甘さと苦さを併せ持つ柑橘類の軽やかな動き。 また、久しぶりに半覚醒状態で見たビジョンを香りにしてみようと思っている。異界へと続く深い森と、その奥からかすかに射しこむ淡い光。青みがかった深緑に包まれた黒い土の上を、灰みを帯びた紫色の空気が漂い、柔らかな乳白色の光がすべての色を溶かしていく。 アトランティスの香りも描いてみようと思う。そして、アンドロメダとミラクの香りも。アトランティスの香りにはレモンが必要な気がしている。青を感じるほど鮮やかなレモンイエローが…

先月半ば頃からしばらくは、虚無というよりも無だった。一切が無い。辛いとか、悲しいとか、寂しいとかというような情動とはまったく異なるレベルの何もなさ。無としか言いようがなかった。以前なら消滅してしまいたいと思っていたが、今はそこを通過する必要がある/そこでシフトするしかないとわかっている。 以前なら消滅してしまいたいと思っていたが、今はそこを通過する必要がある/そこでシフトするしかないとわかっている。「帰りたい」と思わなくなってから、つまりいつでも帰れる、いつも帰っていると知ってからは、そこが変わったかもしれない。 子どもの頃からずっと「帰りたい」と思っていた何処かは、この地球上にはないことも実はとっくに知っていたのだと思う。…

出張で何度も訪れている街、窓の向こうから2つの銃で狙われている、監視されている感覚

夢の中でわたしはまた旅先にいた。そこは坂道の多い街で、高いビルが密集する様子や、にぎやかな街の雰囲気は、香港に似ていた。わたしは何度も出張でその街を訪れたことがあるようで、いつも訪れる飲食店や、毎回滞在するホテルまであった(夢の中ではそういうことになっていたが、いずれも初めて見る場所ばかりだった)。 女性の同行者がいて、わたしは彼女を案内しながら夕暮れ時の街を歩いた。彼女は猫を連れていたので、わたしの宿泊場所からは少し離れた別のホテルに滞在していた。わたしは彼女にいくつかのレストランやカフェを紹介し、猫を連れて入れる猫カフェもあるよと話していた。途中で見かけたスーパーマーケットに立ち寄ったが、わたしたちは結局何も買わなかった。店内はたくさんの人で混雑していて、あまり快適ではなかった。街を歩いたり、いくつかの店に立ち寄ったりしながら、常に街の地図が同時に見えていた。 彼女と別れた後、わたしはおそらく飲食店に入った。席に座ってふと光が射す左上方の窓を見ると、向かいのビルに入居する飲食店の軒先から銃のようなものが2つ並んでこちらを狙っているのが見えた。わたしは「ああ、監視されているのか、…

アルシオン、物質的なプレアデス、母殺しとは

> わたしは18歳の時に、実家にいて、『母親が作り出した空気の中に住んでいる。空間はすべて母親が支配している。このままでは、永遠に自由がない』と思い、家に戻らなくなりました。 > でも、これは実際の母親でなく、アルシオンのことだったのでは。それを思い出して、そのときの生活に投影したのです。そのころ、わたしがしたかったことは、ヴィジョンを見ることができるかどうか、でした。アルシオンの支配下では、ヴィジョンとしては物質しか見ることができない。 20160328 物質的なプレアデス/大地から開放されるとヴィジョンが見える こないだの灯台屋での精神宇宙探索講座では、プレアデスに行きましたが、あいかわらず、飼いならされた豚、単純労働、単純作業みたいなものがあり、わたしがさらに、社会を作ることに関係して、社会を作るにはやはり糖質中心生活と労働が関わる。なので、プレアデスと関わるアマテラスは、15夜の月... [http://20151225k.blogspot.com/2016/03/20160328.html] この松村潔氏の記述には共振するところがある。わたしも18歳で実家を出て戻らなくなっ…

アルシオン ー 高窓の外に2つの虹が並んで見えた夢、置き去りにされる夢

何もないしんとしたほの暗い空間で、高さ3メートルほどの位置にある前方の窓の向こうに、夕暮れ時と思われる赤く染まった空に2つの虹が横並びに現れているのを眺めていた。夢の中ですらとても印象的な光景だった。 その後、わたしは大きな駅の中にぽつんと佇むキオスクで、パッケージに虹が描かれたチョコレート菓子を買おうとしていた。そのパッケージは限定品のようだった。巨大な駅の中にはその売店以外何もなく、若い女性客が一人わたしと同じように買い物をしていたが、他に人の姿は見当たらなかった。 さらにその後には、「誰もが去っていく、いつも置き去りにされる」という内容の孤独な夢を見たが、詳細は覚えていない。はっと目が覚めた瞬間は息切れを感じるほどドキドキしていた。そうしてしばらくじっとしているうちに、すべてが虚無感に覆い尽くされた。 今日見た夢はどれもアルシオンに関連していると感じる。あの窓を壊す/壊される必要がある。何もない箱の中で上方にある窓から見える2つの虹を眺めたままいるのではなく、箱から脱出して虹そのものへたどり着かねばならない。…

ただそれだけのこと

2019年1月30日 何年か前のある日のこと。わたしが自分だと思っている「自分」とは、水面に揺れる反射のようなものだとふと思った。始まりも終わりもなく揺らぎ続ける中の一瞬。無限に広がる水面の一片。そして、本当の「自分」とは全体であり、あらゆる揺らぎを含む無限そのもの。 「ひとときも留まることなくうつろう無数の粒子が、瞬間どのように見えたかという、ただそれだけなのだ。」- 2014年にはこのように書いていたようだ。…