三十年も瞬く間に過ぎて

三十年も瞬く間に過ぎて

You Tubeに促されるまま聞いた曲が、図らずも1997年にリリースされたものばかりで、それがもう30年近く前だということに改めて気づいた。いったいいつの間に30年もの時間が過ぎてしまったのかと驚くが、あの頃この地上に存在していた人の多くが既にこの世を去ってしまったことを思えば、確かに月日は過ぎたようだ。

30年前、私は京都で大学生をしていた。当時の自分を振り返ると、まるで別の誰かの人生を空から眺めているような気分になる。あの頃の私は、まったく望んでさえいないものを、欲しいと思わなければならないと信じていたのだろう。欲しいものなど何一つないことに気づくのに、ずいぶん時間がかかった。

昔のことを思い出すと、いつもまるで長い夢を見ていたかのような気分になる。私が見ていたあれらの光景も、先に去っていった存在との出会いと別れも、すべてが幻のようだ。そして、今こうしてここに在ると思っている自分もまた、誰かが見ている夢のように感じられてくる。