歯の根の奥で影にされていた悲しみ

体に生じるあらゆる炎症は怒りを象徴していると以前に読んだことがある。わたしの場合、上顎大臼歯の根の周囲に炎症が見つかった。痛みも表立った症状もほとんどなかったし、数年前に根管治療を受けていたので大丈夫だと思って忘れていた。 だが、実際には、見えないところで炎症は広がっていた。それはつまり、大丈夫だという思いは頭の都合でしかなかった(そう思っていたかった)ということだろう。頭がすっかり「無いもの」として忘れていた間にも、身体という自然の中では必然的な現象(炎症)が起こり続けていたということだ。 歯科クリニックで診断を受けた後、説明のつかない深く静かな悲しみがじわりじわりと溢れ出してあらゆる思考を覆った。気付かぬうちに手が付けられないほど炎症が進行していたという事実にショックを受けて、しばらくは何もできなかった。歯の根の炎症という怒りの奥にあったのは悲しみだった。 あれから2週間が過ぎた。溢れ出した悲しみは、ただただじっと受け入れているうちに少しずつ溶けていった。そして今日、あの悲しみは、思い通りにならないという落胆だったのではないかと思った。必要な助けを得られなかった(求められなか…

祖母とともに赤土の傾斜を滑り落ちる夢、祖母を連れて道を探す夢

夢の中で、わたしは垂直に近い傾斜を登っていた。でこぼこした赤土の急登を這うようにして登っていると、少し先にいた母方の祖母(実際の彼女とは異なっていた気がするが夢の中ではそう感じられた)がずるずると滑落してきて、彼女を受け止めたわたしも一緒に少し下方へ滑り落ちてしまった。 その後、別の場面でわたしは夜の住宅街にいた。町並みや雰囲気は実家がある地域に少し似ていた。わたしはまた祖母(やはり姿はぼんやりしていたが夢の中では彼女だと感じた)を連れて、大きな通りへ出る道を探していた。地図看板を確認したが、直感的に地図にはないルートがある気がしたので、確認するためにその方向へと走った。 夢の中では軽々と高速で走ることができ、息もまったくあがらなかった。振り返ると、祖母もわたしの背後について走っていた。彼女はまるで空中を滑るように移動していた気がする。わたしは「確認しに行くだけだから、あなたは無理して走らなくていいのに」と思った。そして、気づけばわたしたちは大通りに出ていた。 目が覚めた後、不意に、昨年実家で看取った母の最期の様子が蘇ってきた。痩せこけた彼女の顔や体、死にゆく人が放つ特有のに…

ヨーロッパアマツバメ(Rorýs obecný)たちが戻ってきた

日が暮れる少し前、突然あの特徴的な声が聴こえたかと思うと、窓のすぐそばをヨーロッパアマツバメ(Rorýs obecný)が猛スピードで飛んでいくのが見え、慌てて屋上へ上がった。この町でも彼らのスクリ―ミング・パーティーを間近で観察できて嬉しい。 > 夕暮れの空に響き渡るヨーロッパアマツバメ(Rorýs obecný)たちの声 pic.twitter.com/1zBj9dOiki [https://t.co/1zBj9dOiki] — R. Rorýs (@hvezda369) May 10, 2021 [https://twitter.com/hvezda369/status/1391868208244838405?ref_src=twsrc%5Etfw]…