いくつもの知らせが届いた日

昨夜、夢の中で従弟と何か話していたのを覚えている。朝になってPCを開いたら、その従弟からメッセージが届いていた。彼から連絡をもらうのはかなり久しぶりだったので驚いた。 そして、今日母から届いたメールには、予知夢を見た(夢で近い未来を知った)と書いてあった。夢の中で、わたしの次回帰国の時期を聞いたらしい。現実にあり得る内容だったので、実際にそうなるような気がする。 また、チェコの政府当局から突然電話があり、1月に申請した件(非常事態宣言により一時保留されていた)が、予定されていたプロセスをすっ飛ばして認可されたと告げられた。思いもよらぬ展開にさすがにびっくりしている。とはいえ、もちろんとてもいい知らせだ。 今日はそうした思いがけない連絡がいくつもやってくる日だった。…

過去の人たちと遭遇する夢と、夢でだけ時々訪れる街

昨日もまた日が暮れる前に急激に眠くなり、早々に横になってそのまま13時間ほど眠った。延々と見た夢の中で、元夫を含む過去にこの世界で出会った人々と遭遇した。今ではまったく音信不通になっている人たちだったが、夢の中では「ああ、久しぶり」とごく普通に言葉を交わしていた。感情の動きは特にはなかった。 すっかり過去になってしまった人たちが何人も夢に出てきたので、目が覚めた後に「いよいよ死ぬのかな」などと思い、ひとりで笑った。まるで、10年程前までの人生をざっと総まとめされたみたいだった。ある意味では、当時のわたしは既に死んだので、あながち間違いではない。 夢の中でだけ時々訪れる街がある。日本の地方都市の、それも郊外の風景のようでありながら、チェコの田舎にあるような教会の屋根も見える場所だ。昨日もまた、わたしはその街にいた。その辺りは駅から遠くて、バスの本数も少ない。わたしはいつも「さあ、今日はどのルートにしよう」と思いながら歩いている。 夢の中のわたしは急いではいないので、困惑も焦りもなくのんびりと歩く。時おり、地方都市によくある大型店舗の建物と看板が見える。周囲には畑や林が広がっている。…

夢見のとき

最近、ここではないどこかを漂っている感覚が強まっている。仕事はしているし、生活も変わりはないが、そうした肉体を伴う「わたし」とは別に、形のない「わたし」が時空を超えて旅をしているみたいだ。普段からそういう感じではあるけれど、時々その体感が強まる時期がやってくる。 わたしは元々よく夢を見て、それらを覚えている方だが、こういう時期には特に夢見が濃くなる。夢の中で別の世界を生きているのを実感する。夢の出来事や体験は、残念ながら目が覚めるとこの地球上の物理的制限に沿って編集されてしまうので、解釈はせずに名残をただ味わっている。 また最近は、すっかり忘れていた過去の知人のことを不意に思い出すこともよくある。そうして、あらゆる過去が(そして未来が)今ここにいる自分の中にあるのを感じる。それはまるでごった煮のスープで、手を突っ込むと思いもよらぬ具が引き上げられる。創作とは、カオスから取り出したものを形にする作業だ。…

骨董品を扱う夢と、たくさんの人が訪ねてくる夢

昨夜は19時頃に寝てしまった。真夜中に一度目が覚めたものの、すぐにまた横になり、そのまま朝7時まで眠った。 濃密な夢をたくさん見たので、もっと長く眠りつづけていたような体感がある。もしくは、一週間ほどまったく別の世界で生きていたみたいだ。実際に、わたしたちは夢を見ている間、異なる世界に生きている。それは、固形物である肉体と、わたしという個を離脱した”世界”だ。 一度目を覚ます前に見ていた夢の中で、わたしは骨董品を運ぶ仕事をしていた。扱っていたのは希少価値の高い古代の美術品類だったと思う。人から人へと骨董品を運んでいたが、ストーリーは覚えていない。どこかの場面に父方の祖母がいたような気がする。 別の夢では、わたしは自宅だという広い部屋にいた。夢の中だけの知人が二人宿泊中で、わたしは彼らにコーヒーを淹れようとしていた。そこでインターフォンが鳴り、かなり前に働いていた職場で同僚だった女性が訪ねてきた。さらに、部屋にも何人かの人が現れて、わたしは「なんだか急に忙しくなったな」と感じていた。…

詩力とは

写真でも、絵でも、文章でも、なんでもそうだが、現れるのは内側にあるもの、内側で生じたことだ。言葉による描写もまた、それを立ちのぼらせるための型である。短歌や詩は調香に似ている。香りは目には見えないが、嗅いだ者の中に様々な記憶を蘇らせる。そうして形のない瞬間の物語を生み出して、跡形もなく消えてしまう。記憶を呼び覚まし、情景を呼び起こすには、言葉も香りも選び抜かれる必要がある。あれもこれもと欲張ると、散漫で冗長になり、詩力を宿すことはできない。…

高層ビルのエレベーター、知らない街、古いレストランの夢

昨日朝方に見た夢。 わたしは、高層ビルの上層階にある飲食店で催された懇親会のような集まりに遅れて到着した。集まっている人々の中には、何年も前に働いていた職場のメンバーもいた。たくさんの人が食事をしながら楽しそうに話をしていて、店のスタッフは忙しく動き回っていた。しかし、わたしはその集まりには興味がなかった。 わたしは何人かの人と少し言葉を交わして、すぐにその場を去った。満員のエレベーターは猛スピードで下降し、あっという間に地上に着いた。さらにそのまま滑るように横へ移動しはじめ、なぜか道路の上をしばらく走った。そこは、見たことがあるようでないような未来的な街で、車のような乗り物がたくさん行き交っていた。 そのからどのように場面が切り替わったかは覚えていないが、わたしは古いレストランに入店した。臙脂色の絨毯が敷かれた薄暗い店内を進みながら、どのテーブルにするかしばし迷った。大きな窓に面したカウンター席に知人(という設定の知らない男性)が座っていて、わたしは待ち合わせだったことを思い出し、彼の隣の席に着いた。…

祝福

わたしのピンホール写真に、ある写真家から思いがけないコメントが届いた。シンプルながらも美しい言葉でわたしの写真を表現してくれていた。そして、文末には「Conglaturations」と祝福の言葉が添えられていた。 短い文章を何度も読み返す。読むたびに身体が震え、涙がこぼれそうになる。彼の言葉が表しているのは、わたしが見ている世界そのものだ。 ピンホールカメラで写真を撮り、現像されたフィルムと、できあがったプリントを見るだけで、わたしは十分に満たされていた。だから、自分の写真を通して、知らない人からこんなにも美しい言葉を贈られるとは思ってもいなかった。今もまだ驚いたまま、言葉にならない感情を味わっている。 "There is something haunting and poetic in your photo. A silence of sorts." "To capture with your camera the emotions you experience, and having them perceived…

女性の話、二つの仕事、バランスの変化

昨日見た夢。わたしは、どこか知らない国で知らない女性の話を聞いていた。彼女は看護師として病院に勤務しながら、在宅訪問セラピストとしても活動しているとのことだった。そして、最近はこれまでとは異なる依頼が増えてきて、二つの仕事のバランスが変化しつつあると言っていた。 彼女は、手帳を示しながら「14日に再び予想外の展開が起きると思う。そうしたら、さらにバランスを変えていく。」と言った。わたしは、彼女が仕事について話す時の波長の違いから、在宅訪問セラピストの方が今はよりおもしろいのではと感じ、それを彼女に伝えた。彼女はにっこり笑って同意した。それぞれ理由や意味は異なるけれど、彼女にとって今はどちらの仕事も必要だという結論で、わたしたちは一致した。…