アメジストのビジョンと記憶

昨夜眠りに落ちる前、ぎっしりと詰まったアメジストの結晶の中を進んでいくビジョンを見ていた。アメジストでできた洞窟に入りこんだかのようで、とにかく美しかった。延々と重なる透き通る紫色へと吸い込まれるように眠りの世界へ移行した。確か、フォーマルハウトのことを思いながら横になったのだった。 小学生の頃、近所の道路でアメジストを拾ったことを思い出した。研磨とカットが施されていたので、誰かの装身具から外れてしまったのだろう。道の上にキラキラ輝く小さな紫色を発見した時の興奮は今でも覚えている。持ち帰って宝物にした。あの日、鉱石というものを初めて知った。…

新しい世界

ミュージシャンの知人が訪問介護業者で働き始めたことを、彼自身のFacebookへの投稿で知った。コロナ禍で演奏の仕事がなく、オンラインでの音楽活動にも気がのらないので、潔く気持ちを切り替えたとのこと。思っていたよりもずっと楽しいと書いてあった。また、別のミュージシャンからも、音楽とはまったく関係のない仕事を始めると聞いた。 やはりコロナ禍により店が営業できず、収入が途絶えたままなので、農場へ働きに行くことにしたという、欧州のどこかでレストランを経営するシェフのツイートを目にしたのを思い出した。欧州では、各国の国境封鎖の影響もあって農業労働者が大量に不足しているそうだし、きっと良い決断だ。 彼らのように、これまでとまったく異なる新しい仕事や生活を始める人がますます増えていくだろう。既に世界はすっかり変わってしまったのだから、状況の変化や与えられる機会を待っているだけでは取り残されてしまう。未知の可能性へと自ら移行していく人たちから、新たな生き方と価値が生まれていくんだろう。…

夢はすべてがリアル

昨日は12時間以上眠り、あまりにたくさんの夢を見たので、目が覚めた後もしばらくこの物質世界に戸惑った。起きてからもまだ意識は夢で見た情景を追っていて、物質世界の方がむしろ虚構のように感じられた。固形物としての肉体と個性を超えた夢の世界は、いつも本当にリアルでおもしろい。 以下は昨日見た夢の記録。 わたしは夕暮れの町を自転車で走っていた。父方の祖母が経営していた喫茶店の近くということだったが、見たことのない街並みだった。自転車の前輪がパンクしたので、自転車屋を探したが見つからなかった。わたしは地図を見ながら「確か(自転車屋が)このあたりにあったのに」と思っていた。日が暮れてきたのでタイヤ修理はあきらめた。タイヤがパンクしたままでも自転車は問題なくスムーズに動いた。途中、道の傍に大きく茂ったバラの木を見つけたわたしは、自転車を降りて、咲きそろった大輪のピンクのバラを手に取りながら眺めた。 そしてまた、知っているようで見たことのない町並みを自転車で走った。走りながら同時に鳥瞰図が見えていた。灰色の雲に覆われた上空に、大きな西洋風の城のシルエットが浮かんでいた。それはまるでファンタジー…

祖母が営んでいた喫茶店の夢と、遊軍になるという夢

今朝見た夢の中で、わたしは父方の祖母(既に他界している)が以前営んでいた喫茶店にいた。そこには、とっくの昔に他界した祖父と叔父もいた。叔父が椅子の上に置いた洋酒の瓶が床に落ちて割れてしまった。洋酒の甘い香りが空気中に広がった。父だか祖父だったかが「そんな不安定な場所に置くからだよ」と言っていた。 また、別の夢では、わたしはどこか知らない日本の田舎町にいた。そこには二人の知人(彼らは古い友人同士)がいて、一人がもう片方のことを「あいつは遊軍になるそうだ」とわたしに言った。わたしは「そうか、彼もいよいよ積極的に移動して新しい可能性を探っていくんだな」と思っていた。…

母との思い出

三年前のある春の日、母とともに犬の散歩に出かけた。桜の花びらが舞い散る中、濠沿いの草道を歩く母の後ろ姿を眺めがら、いつかこんな当たり前の情景を懐かしく思い出す日が来るのだろうと思った。一昨夜、急にあの日のことを思い出して、わたしは泣いた。 一人っ子のわたしとシングルマザーの母は、以前は典型的な共依存関係にあった。わたしは母から距離を置くために、大学進学と同時に逃げるように故郷を離れた。それから二十四年を経て、わたしはふたたび母とともに暮らした。たった数ヶ月のことだが、あれは貴重な時間だった。わたしたちはやっと母娘という立場を超えて、互いの存在を認めあうことができた。 昨年、まだ母が癌を発症する前のこと。わたしの一時帰国中に母のパートナーが入院した。そして、三十年以上ぶりに母と二人だけで数日ほど暮らした。思いがけずやってきた静かな日々に、わたしも母もただ安心して寛いでいた。思えばあれは、絶妙なタイミングで与えられた贈り物のような時間だった。 次にわたしが日本へ帰国できるのはいつになるのかまったくわからないし、果たしてその日が来るかどうかも定かでない。昨年の秋に大手術を受け、現在も化…

自己同一化からの脱却 - 新型ウイルスはわたしたち自身の破壊と再生を助ける力

Facebookで意外な人が投稿していたタロットの「力」のカードに思わず反応したのは数日前のこと。マルセイユタロットにおいて「力」は11番目のカードだが、これは「10. 運命の輪(=物質的世界の完成と限界)」までの意識や価値観をひっくり返していく始まり。 わたしたちは「10. 運命の輪」までの世界=固形物としての自分と形ある世界がすべてだと思いこんで生きているが、実際は、その外側にこそはるかに広大な自分/世界がある。「11. 力」以降に描かれているのは、そのことに気づいていくプロセスだ。 「11. 力」のカードは意志を象徴すると言われる。それは、このカードが、無自覚な自己同一化(自分不在の状態)からの目覚め、肉体を含む物理的環境の付属品状態からの脱出を示唆しているからだ。 物質、思考、感情といったあらゆる印象との自己同一化を脱して独立するには、自分の中の哺乳動物(獅子)を抑えつけるのではなく、しっかりと見る=気づくことが必要だ。 わたしたちは「10. 世界」における充足と停滞を自覚的に破って、その外側にある「11.力」以降のステージへと移行する必要がある。多様な受容性を利用した前…

動的平衡 ー 「生物は自らを「破壊」し続けることで生きている」

まったくこの通りだ。今回のスサノオ(あえてこう呼ぶ)は前代未聞のチューニング力で人間が築いた文明を破壊する。しかし、だからこそ敵に回して戦うべき相手ではない。むしろ、わたしたちはその力に倣う必要がある。やるべきなのは、自分の生活、習慣、思考、意識の自覚的な破壊と再生だ。人体を含むあらゆる自然環境の「動的平衡」を意識的に真似て倣うことだ。 動的平衡 ー 「生物は自らを「破壊」し続けることで生きている」 福岡伸一教授と共に、「動的平衡」の視点から「不安定な社会」を見る生命の特性は、まずは「壊す」ことにある。人が歩くのと同じだ。 いったんバランスを崩すことで一歩足を踏み出ししやすくなるようwww.future-society22.org [http://www.future-society22.org/blog/75a3b5a5458]…

4月8日の満月と天体配置

4月8日の満月は、太陽が牡羊座19度「魔法の絨毯」、月は天秤座19度「隠れている泥棒集団」で、山羊座で重なる木星/冥王星とスクエア。木星は山羊座26度「水の妖精」、冥王星は山羊座25度「東洋の布を扱う商人」。土星は水瓶座2度「予期されなかった雷雨 」、天王星は牡牛座6度「渓谷にかけられる建設中の橋 」。どの天体配置もすごく象徴的だ。 太陽のサビアンにある「絨毯」も、冥王星のサビアンにある「布」もエーテル領域。内面の刷新と変容、自我の外側にあるまったく新しい意識のダウンロード、そこから始まる豊かな想像力と新しいアイデア。 土星=人間の業績は、予期せぬ自然災害によって壊されるが、形にしたものはいつかは壊れる。塵になっても生き残る意志と理想が試される。その鍵は天王星だろう。エゴや個性に閉じこもらず、人と人との間の深い谷に橋を架けていく。協力され集団化された知能は、想像を絶する困難を超える力となる。…